天然のバニラは数百種類の化合物から成る非常に複雑な混合物であるが、バニラ特有の風味や香味の元となる化合物は主にバニリンである(詳細についてはバニリンの記事を参照)。
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バニラ・ビーンズは非常に高価なため、その香り主成分の合成には長い間興味が持たれていた。最初の工業的合成は、より簡単に得られる天然物のオイゲロールを出発物質としていた。これをイソオイゲロールへと異性化させ、次に酸化することによりバニリンが得られる。現在では、ライマー・チーマン反応によるグアイアコールの合成を含む工程や、紙工業の副生物として得られる木材の構成成分、リグニンの発酵によって作られている。リグニンを原料とする人工バニラの香りは、バニラエクストラクトよりも豊かな香りを持つとされる。
バニラエッセンスは主にエタノールや水を、バニラオイルは油脂を溶剤としている。
メキシコか、中央アメリカ原産であるが、現在はマダガスカルを中心に熱帯各地で栽培されている。2005年の全世界生産量730万トンのうち、マダガスカル、インドネシア、中国の3カ国で9割弱を占める。次いで、メキシコ、トルコ、コモロである。
用途 [編集]
一番よく利用されるのは、アイスクリームであろう。単にアイスクリームという場合は、バニラアイスクリームのことを指すことが多い。ケーキなどの洋菓子の香りつけにも利用される。またコーヒー、ココア、ワインなどにも入れられる。
バニラエッセンスは加熱によって香りが揮発しやすいため、焼き菓子など高温で加熱する物にはバニラオイルが適している。どちらも非常に香りが強く、特にオイルは数滴で十分な香りを放つため使用分量には注意が必要である。
主な使用例 [編集]
アイスクリーム
カスタードクリーム
カスタードプディング - その他様々な洋菓子の香り付けに使用。
スコッチ・ウイスキー
リキュール
ガリアーノ
ストレガ
パルフェ・タムール
香水
たばこ
歴史 [編集]
バニラは、コロンブス以前の中央アメリカでタバコやカカオ飲料の香り付けに用いられていた香味料であり、スペインの征服者によってヨーロッパへと持ち帰られた。古代メキシコ以来、19世紀中頃にフランス人の栽培者が、彼らの知っていた花の人工授精の方法の知識と、トトナコ族のバニラ・ビーンズの製法の知識を交換するまで、トトナコ族の人々が最良のバニラの生産者とされていた。